ビットコインが最近、デジタル版の金であるデジタルゴールドと形容されることが増えています。金は昔から、価値の象徴であり、有事の際には株価と逆相関することが知られています。暗号資産が登場してまだまだ何百年と経っているわけではありませんが、ビットコインがデジタルゴールドとしての価値を持つかどうかを検証してみます。
有事の金とは
金(ゴールド)については、株価と逆の動きをすることが知られており有事の金といわれています。
株価が大きく下落するような不安定な時期には、投資家たちが金に投資をすることで、資産を守ろうとすることを指します。実際、ロシアウクライナ情勢が不安定な時期には、金価格が過去最高値を更新し、改めて有事の「金」が注目を集めました。
ビットコインと金価格のグラフ
ビットコインはコロナショックを経て大きく価格を伸ばし、大きく注目を集めるようになったと思います。
その後、2022年から強烈な下落を経験し、2023年になってからはリバウンド基調になっています。
ビットコインも実は総量が有限で限りがあるため、金とよく比較されます。チャートを見てみましょう。
ビットコイン価格、金価格はこちらの記事の方法で取得しています。
金価格はGold prices(ドル)で見てみるとあんまり強い相関は見えてきません。
円換算の金価格チャートで検討してみます。
純金上場信託ETF 1540.Tがティッカーシンボルで見てみます。
円安レートの影響もあって、金価格は上昇しています。現在、BTCと相関係数が高くなっています。
デジタルゴールドについてはどうなのか?
暴落時に株価と逆の動きをする金はこれまでの歴史があるので、ポートフォリオを強化することは疑いがないところかと思います。金価格の上昇はインフレの影響が大きいように思います。一方、ビットコインについては、デジタルゴールドとしての評価が高まっていますが、その価値が本当にあるのかどうかはまだ評価が分かれています。ビットコインは、価格変動も急激であり、金価格のボラティリティーと比較は困難です。将来的には、ビットコインがデジタルゴールドとしての地位を確立するかどうかはまだまだ不透明に思います。